日本のターミナルケアの課題と今後の行方

ターミナルケアとは別名を終末期ケアとも言い、治癒することが難しい病気にかかった患者とその家族を身体的・精神的にケアすることです。もう治る見込みがない患者に対しては延命治療を続けるだけではなく、病気や治療による苦痛や迫りくる死に対しての恐怖を取り除くことがとても重要です。以前の考え方では、患者や家族の意志にかかわらず、とにかく少しでも長く生命を存続させるために延命治療を続けるということが一般的でした。もちろん、治療によって病気が治るのなら、治療を続けるのが当然です。しかし、病気による激しい苦しみや薬による副作用に苦しみながら、治癒する可能性のない治療を続けるというのは、患者やその家族にとって精神的な負担は相当のものがあることでしょう。勇気を持って、延命治療をやめるという患者がいても不思議はありません。

そのため、日本でも医師や看護師、ソーシャルワーカーなどの専門家が集まってチームを組み、ターミナルケアが行われるようになってきました。日本では、終末医療が行われる施設のことをホスピスと呼んでいます。1981年に静岡県浜松市の聖隷三方原病院に国内で最初のホスピスが作られて以来、全国各地に150箇所以上のホスピスが作られ、厚生労働省の認可を受けるまでに至っています。しかし、今後よりいっそうの高度高齢化社会を迎える日本では、まだまだ十分な数ではないという専門家からの指摘もあります。ホスピスの質と量の両面において、よりいっそうの充実が求められています。

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